忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2
その日、エティルはエリンディル大陸の北東端にある街にいた。
 エティルは元々ヒューリン族のファイターで、ギルド『碧い海の瞳』のギルドマスターでもあった。
 その日、街では例年に類を見ない大嵐となっていて、エティル達は宿屋を一歩も出られずにいた。
「エーティールー暇~」
そういってテーブルに突っ伏しているのはヒューリン族でシーフのミーナ
「といっても、こんな嵐じゃ外は出歩けないし、宿屋の中で騒ぐわけにも行かないだろ」
その向かいに姿勢を正して座っているのはエルダナーン族でメイジのクライン
 エティルのギルドはこの3名が構成員だった。
「季節とはいえ、こんな大嵐なんてねぇ……宿が飛ばされなければいいけど……」
宿屋の主人が奥から出てきて、そんなことを言う。
「縁起でも無いこと言わないでくださいよ、マスター」
そういいながらエティルは窓の外を見る。
まだ昼なのに外は暗く、風や雨が始終窓を叩いて、ガタガタと激しい音を立てていた。
 ガタンッ――
不意に扉が開く。
 ごうごうと宿屋の中に雨風が入り込み、同時に扉を開けた主であろうソイツが入り込んできた。
「……」
そいつは何とも不気味な奴だった。
全身黒ずくめ、顔も薄い布で隠していて、目だけがギロギロと輝いていた。



「……で?」
「……で、気がついたらここに……」
エティルは申し訳なさそうな顔をしている。恐らく自分でも整合性がとれないのだろう。
「んーまぁいいか。何があったか、また何が起こったかは知らないが、今のアンタは流れ着いたギルマンだ。困ったことがあったら言いな。それなりには何でもしてやる。」
ウォーラルはそう言うと外に出て行った。

拍手

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[50]  [49]  [48]  [47]  [46]  [45]  [44]  [43]  [42]  [41]  [40

<< とりあえず話題にしてみる HOME ろせんへんこぉのお知らせ >>
携帯mixi民誘導のおまじない
携帯mixiで見てないでブログのカウンタ回すといいよ→ http://chennering.blog.shinobi.jp/
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
カウンタとパーツ
ついったー
ブロペとバナー
バナー広告は特にないよ!
最新コメント
[02/06 NONAME]
[01/15 風魔小太郎]
[03/14 さやか]
[03/14 さやか]
[10/26 Nada]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
過激派唐辛子
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
広告
過激派唐辛子のぐ~たら手記 [二次SS]アリアンロッド~僕はギルマン?!~2 Produced by 過激派唐辛子(Jaco、JJ)過激派唐辛子 
忍者ブログ [PR]
Designed by がりんぺいろ